Doctor Column院長コラム

Vol.10 医療機関のホームページの規制について

2018年05月28日

2018年6月から医療機関のホームページの規制が強化され、患者様の声を掲載できなくなりました。これまでとても貴重な情報を提供してきただけに残念に思います。ご協力いただいた皆様には感謝を申し上げ、少し私の思うことを述べたいと思います。

日本ではニキビは青春のシンボルとされ、クリニックを受診してもそのうちに治るから心配しなくていいよと慰められ、飲み薬や塗り薬を処方されることが多いようですが、女性の社会進出が普通になった現在は大人ニキビが主流を占めていて安易に処理できない状況にあると思います。日本のニキビ人口は約700万人とされていますがそれは18歳までの思春期ニキビの話で、アメリカを参考にしますと実は日本のニキビ人口は約1900万人もいて1200万人の大人ニキビ患者がいることになります。

一方、欧米においてはニキビに対してもう少し深刻にとらえられ積極的に対応されています。ニキビ患者の中には、不安、社会的孤立、自尊心の喪失、うつ病、自殺思考など精神的苦痛で苦しんでいる人がいてその数も決して少なくない事が 指摘されています。そして皮膚科だけではなく精神科も密にかかわって対応しているようです。体表部を扱う皮膚科と奥深い心を扱う精神科は一見遠くにありますが実は近くて強い関係性があるのです。

私もニキビを治療する中で深刻に苦しんでいる人達がいることに気づきましたのでクリニックのホームページで患者様の声として長年紹介してきました。患者さんは心の苦しみを書くことによって精神的に楽になったり、治療中の方はそれを読んで共感し慰められ励まされたりします。また、私にとっても患者さんの心の苦しみに触れることができて、とても勉強になり診療や治療にいかすことができました。

そのように苦しんでいる方々がマイクロ排膿によってニキビが治り明るい肌になると、それまで、不安、社会的孤立、自尊心の喪失、うつ病、自殺思考など奥深い心に淀んでいた苦しみがいっさい消失してしまいます。その結果、外見だけでなく内面から明るくなり、日々のQOLが増進し、心の病が完治して、人生が変わっていきます。仮に、これらの方々が精神科で向精神薬や精神療法などで軽快したとしても、皮膚の汚れが残ったままではこれほどの効果が出ることはないと思います。このことは皮膚科だけではなく心理学者や精神科医にとっても精神と体表の関係性を確かめることができる貴重な事例であり学問的にもとても重要なものであると考えます。

ホームページに患者様の声を載せることができなくなりとても残念に思います。