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美容医療の安全性
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 美容医療の安全性について 2007.01.21
自由診療でおこなわれる美容医療はクリニックの裁量権で種々の治療がおこなわれていますが、その安全性について考えてみたいと思います。

 

美容医療の特殊性

保険診療は機能障害や疾病にたいして行なわれますが、美容医療の場合は殆どが単に形が気に入らないとかの主観的理由で行なわれています。機能障害もなく病気でもない状態に処置をするという意味で特殊であり、これを医療といってよいかどうかは議論の余地がありますが、行なっていることはメスを入れたり、注入したり、レーザーを照射したりして組織にダメージを与えますから医療行為には違いありません。

ところで大脳から直接でてくる神経が12あり脳神経と呼ばれますが、これらは全て顔に分布しその人の表情をつくります。目は心の窓とか言われますが顔の表情はその人の心の表現であり、また大脳の動きそのものを現しています。心の衰えは表情にも表れますが、逆に衰えた外見を見て心まで活気をなくしてしまう負の作用があるのも事実です。   

一方、人の皮膚の衰えは8割が紫外線やタバコなどによる光老化が原因であって、加齢による衰えは2割に過ぎないことが言われています。光老化は疾病としてとらえることができそれを治療することにより驚くほど若返り、表情まで明るく生き生きしてくることもよくみられます。(もうひとつのスキンケアをご参照ください)

このようなことから美容医療を心の医療として捉えて、良心的に対応していくことで医療としての道が開けるようにも思えます。ただし、これは慎重におこなうことが必要で、結果が良くないと新たな心の病を抱えてしまうことになります。

 
注入療法などについて 
プチ整形や美容に良いとして注入療法や注射が盛んに行なわれていますが、いくつか気をつける事があります。

まず、長期間効果が持続するとされる注入剤はたいてい異物が入っているため避けた方が無難です。生体は異物を排除するように作用するため何年か後に注入部位の変形や、強い石灰化をおこしたり、また、化膿することがあるからです。豊胸目的にバッグが使われますが、これも数パーセントの割合でcapsel拘縮(変形・石灰化)をおこすことがわかっています。

ヒトプラセンタが人気ですが、つい最近まで胎盤組織の埋め込みも盛んにおこなわれていました。アトピーや美容に良いということでヨーロッパでは旅費も含め何百万円かかけて羊のプラセンタを埋め込む方法があるようですがいくらアルプスの羊とはいえ、その血液を輸血するようなもので、拒否反応だけではなくウィルス感染などの可能性もあるわけで少し恐怖を覚えました。

最近ではヒトプラセンタ注射を一般のクリニックでもおこなっているようですが、やはりプリオン感染などの可能性を否定できないことがわかった以上他人に勧めるのは躊躇してしまいます。日本赤十字社がプラセンタ注射の既往のある方の献血を拒否しているのも当然のことだと思われます。

ヒトコラーゲンもよく使われていますが、他人の蛋白質であることに変わりはなく拒絶反応を起こす可能性は否定できません。ましてや牛コラーゲンなどは使いづらいものです。

ヒアルロン酸などを0.1mlや0.3mlなどのコスト設定をして分けて注入したり、残ったヒアルロン酸を1〜3ケ月、なかには2年間、keepして使用することも行なわれているようですが、これは一度開封したものを再使用しているわけで化膿する可能性を否定できません。当院では注入後残ったものはご希望があればお持ち帰りできるようにしています。
 
安全性をどこまで求めるか

もともと病的ではなく主観的理由でおこなわれることの多い美容医療の安全性はどの程度あればよいのでしょうか。重い病気があり成功率が30%しかないような方でも生存のためには手術をうけることもありますが美容医療はどうでしょう。

99%の安全性があれば、たいていの方は自分は大丈夫だと思い治療を受けてしまうのではないでしょうか。ところで、日本赤十字社が安全だと判断して献血した血液を輸血した方に肝炎ウィルスが感染し新聞紙上をにぎわしたことが何度かあります。検査した時点では抗体ができてなく陰性であったのに、すでにウィルスは侵入していてということです。99%の安全性は100人の内1人が危険、あるいは感染するということで、もともと病気ではない方にとってはやはり看過できない数字ではないでしょうか。

美容医療は100%に近い安全性を目標にするべきだと考えています。
ただ、現実問題として100%の安全性にこだわると生きていくことができないのも事実です。ウィルスやプリオン感染を考えると刺身やタタキなどは食べれないことになります。

線引きをどこにするか、注入療法の場合は経口摂取まではしかたないとし、注射はダメというところではないでしょうか。当院ではプラセンタの内服までは容認し(実際はおいていませんが)、注射はおこなっておりません。

最近の、美容医療は進歩し、簡単な処置で効果がでる治療法がでてきました。ホームページやチラシの宣伝も綺麗で洗練されたものになっていますが、呼び込みタイプが多いのも事実です。裏に隠された危険性や営利優先など賢く見抜く知恵が要求されています。

 
     
 
 

 
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